Virtual Interview with SOH BUNZOH about TARJEELING's Brand New Album "F1 Blues"(第3回)

本日2022年5月3日はTARJEELINGの新しいアルバム、「F1 Blues」の発売日です。
既にいくばくかのご注文を頂いております。ありがとうございます!!!
本作について語り尽くす連載企画、
「Virtual Interview with SOH BUNZOH about TARJEELING's Brand New Album "F1 Blues"」、
第3回は「Melodion Solo」と「It's too late」についてです。
どうぞ!!

前回の内容はこちら↓
https://tagahillrecords.hatenablog.com/entry/2022/04/10/201205

TARJEELING 2022年ニューアルバム「F1 Blues」特集↓
https://tagahillrecords.hatenablog.com/archive/category/TARJEELING%202022%E5%B9%B4%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0%E3%80%8CF1%20Blues%E3%80%8D%E7%89%B9%E9%9B%86

「F1 Blues」にはTARJEELINGのいつもの作品にも増して、インストゥルメンタル曲が多く収められている。「Melodion Solo」は鍵盤ハーモニカで1分少々のノスタルジックなメロディーラインが奏でられる。元々は前作「Quiet Life」のレコーディングの際にスタジオの時間が余った時に即興で録音したものをほぼそのまま収録したものだそうだ。「確か録音中に動画も並行して撮って、Twitterに上げたと思うんですよね」と聡。「まだ消されてないはずなんですけど」。
この曲をプレリュードのようにして、「It’s too late」が間髪入れず鳴らされる(実際、講演でバックトラックを使用する場合は、この2曲は一続きで演奏される)。「It’s too late」は2021年の7月にシングルエディットがSoundcloudYoutubeでリリースされた。Youtube版はリリックビデオで、ハサミで何かの紙を切っている所が逆回転で撮影され、最後にはその紙の元の姿が明らかになるという仕掛けで、「東京五輪解体Show」の解体作業員の不採用通知だった、というオチがつく。


www.youtube.com

元々東京五輪を念頭に置いて書いたものではないそうだが、このタイミングでリリースする事によって、結局開催が強行されてしまった事に対する諦めのようなニュアンスが感じられなくもない。
「いや、諦めというよりはどちらかと言うと『健康的なニヒリズム』のようなものを表現しようとしたのです」と聡。「この歌の主人公はネガティヴな事にも、自分が評価されるようなポジティヴな事に対してすらも『It’s too late』、手遅れだよ、と言ってその先を歩み続けるんです。世間の言説や評判、当たり前とされている事もやすやすとは信じない。そういう事を受け入れる事で一つ所に閉じ込められてしまう事を振りほどくための言葉として、『It’s too late』を言い続けているんです。」
ただそういう態度って、ともすればどっちもどっち論とか、みたいな所に行きつくリスクもありますよね?
「どっちもどっち論というのは、いわば傍観者的な態度を決め込んで、安全地帯に自分がとどまったまま動こうとしない、というやり方ですからそれとは違います」と聡はきっぱりと断言する。「この曲の主人公は、とにもかくにも進むんです。どこかのイデオロギーに埋没すれば安心なのかもしれないと思いつつ、自分の道を。どちらかと言えばやせ我慢とか、そういうニュアンスに近いんです。」
音楽的にはボブ・ディランが60年代中期にいわゆる「フォーク・ロック」を確立した頃のような曲調に90年代のオルタナティヴ・ロック的なギターサウンドを折衷したようなものになっている。
「実を言うと曲を思いついた最初は『It’s too late』というフレーズをあのビートに乗せて繰り返しているだけで、曲調もバディ・ホリーみたいな明るいロカビリー調を考えていたんですけど、そこから全く進展しなくて(笑)(注:バディ・ホリーにも『It’s too late』というタイトルの曲があるが、こちらはロッカバラード風の曲調)。なので、コード展開をちょっと変えてみたらそれに合った言葉がどんどん出てきて、上手く行きました。」
(続く)

聡文三音楽活動30周年記念作品、
TARJEELING 6th Album 「F1 Blues」(品番:THCD-010)、
2022年5月3日発売決定!!!
全14トラック、2000円(税抜)。
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