昨夜、須崎町にあるギャラリー(つうか多目的スペースと言うべきか)、ART SPACE TETRAに行った。
ここで定期的に開催されている、「詩と朗読の会」に参加するためである。
この会や、TETRA自体に関しても以前より複数の友人から「聡さんにお奨めだから行ってみた方がいいよ!」と言われていたのだけど、なかなか行く機会がなく、というよりはどうも気が引けて(すみません。でもアート門外漢にとってはギャラリーってやっぱり敷居が高いのよ)行かずじまいになっていたのだ。
で、今回行ってみて、正直今まで行かなかった事を後悔したね。早く行っておけばよかった!
「詩と朗読の会」の趣旨についてはサイトをご覧いただければお分かりかと思うが、いくつか捕捉させていただく。
まず、参加者と持ち寄る本(つうか文章)の傾向が意外とバラバラである。職業も公務員からパンクロッカー、心理学者から派遣社員まで(笑)。本も小説や詩といったまあ朗読するにあたっては王道のセレクトから、音楽の理論書を読んだつわものまでいた(マジ。ちなみに用語がチンプンカンプンでした:笑)。
あと各自が朗読した後にその言葉について対話が始まるんだけど、これも決まったスタイルやテーマといったものがない(全部テキストが違うから当たり前といえば当たり前だが)。
訳自体はあまり上手く行かなかったのだけど(笑)、その作業の途中でまた詩の内容に付随したディスカッションが始まったり、それがアイディアにつながったり。スポンティニアスに対話は続くのである。
回を重ねているイヴェントなので、もう中には「おなじみのメンツ」というのもいらっしゃるとは思うのだが、単純に私は初参加なのでこれまであった事もない人と議論(というか私の発言は大抵の場合、茶々いれみたいなもんでしたが。すみません)を交わすのはやはり刺激的な体験だった。
そういう事はお前もJIYU-KENKYUでやってたじゃないかと言われそうだが、あれは良くも悪くもテーマとテキストが毎回ガッチリ決まってたので、なかなか変幻自在に対話が進むというわけには行かないのである。あれはあれでやってよかったと思ってるけど、どちらが「コミュニケイション」をより自由に出来るかと言うと、悔しいけれど(笑)こっちだな、と。
コミュニケイションによる刺激。
音楽イヴェント、アートイヴェント、言葉のイヴェント、何でもいいが、ある目的の元に人が寄り集まって行う「イヴェント」の類が目指している事は詰まる所これじゃないかと思うのだが、結構見失われがちな事でもあると思う。
逆に言えば、これを見失わないでイヴェントが続いていくというのは、とてもとても価値ある事なのだ。
このイヴェントが今後どうなるのかは分からないが、とりあえずまた参加してみよう、次は他の誰かも連れて来てこの刺激を共有させたい、と思ったのは確かである。
なかなかないんだよ、このご時勢にこういう事って。