2011年の総括(音楽活動編)

 色んな意味でとんでもなかった2011年ものこりあとわずか。
 毎年この時期は1年を振り返る日記を書いているような気がしますが、今年は震災と原発の事があまりにも大きい。
 また、今年は新しいアルバムが出たりと、音楽に関する事においても激動の1年だった。
 そこでまず、音楽活動に関する事を今回は総括する事にします(次回はそれ以外。主に震災関連のことになると思う)。

 まず、冒頭でも述べましたが今年は何といっても5年ぶりのアルバム「TWILIGHT HOPE」を発売した年。
 本コラムを読んでいる方でまだ買っていないという人はよもやいまいと思われますが、もしうっかり忘れていたとかなら今からでも遅くはないので通販購入の申し込みをtagahillrecords@yahoo.co.jpまでしておくように。
 お買い上げ頂いた皆様、制作・販売・レコ発ファンミーティング・その後のジャパンツアーで様々な形でご協力頂いた皆様には、ここで改めて、心より感謝申し上げます。

 発売自体からはまだ数ヶ月しか経っていませんが、制作をスタートした時からはもう3年近くの月日が流れているので、今だと少し冷静に振り返ることが出来る。
 で振り返ってみると、やはり当初はまだ綿貫と二人体制でのTARJEELINGのサウンドが念頭にあったので、やはりバンドスタイルを良くも悪くも踏襲して作ったとは思う(作ってる途中からだいぶ崩れてきたけど)。
 それを悔いる気持ちは全くない。あの時はああいう風にやるしか出来なかっただろうし、それ以外の方法を採用しても上手く行かなかっただろうから。
 ただ、次(がもしあれば、だけど)は全く異なった作品にしたい。同じ事を踏襲するつもりはない。

 ライヴ活動においては、エレクトリックギターの弾き語りで「TARJEELING STANDALONE MODE」としての活動をスタートした。
 ただ、twitterでも若干触れたけど、このネーミングは今年限りとしたい。
 まず第一に、わかりにくい(笑)。アルバムはTARJEELING名義で、ライヴでの名前には余計なのがくっつくというのは、今までの活動の流れを知っている人はいいけど、これからよその土地でライヴをやるに当たっては説明するのがややこしい。
 あと、今後は全ての活動をTARJEELINGとして行う、という事でいいのではないかとも思う。
 現在の心境としては、TARJEELINGをバンド、という形での編成に限定する必要は感じていない。綿貫が抜けてしまったのを今でも残念に思う気持ちはあるけど、逆に言えば色んな可能性をトライできるチャンスでもある。
 これまでもエレクトリックフレンドとか、色んな別名義で様々な試行錯誤を重ねてきたけど、そろそろそれを統合する方に向かうべき頃だろう。

 周りのシーンとの関わりにおいては、今年は正直な所それほど積極的に行わなかった。
 個々のバンドとの関わりはそれなりにあったのだけど、(ここ数年はずっとそうだが)音楽のシーンから受ける刺激よりも、言葉の分野からの影響の方が大きかった。
 現在の福岡のインディシーンがリプレゼントしているものと私が音楽で達成したい事は、かなりかけ離れているように思えるのである程度は仕方ない事のように思える。
 というか、自分みたいな存在は福岡に限らず、どこのシーンにおいても「点」でしかないのだろうな、と思う。
 そこで「点は爆発する」と言えばロック的にはいいオチがつくのだが(分からない人はお父さんお母さんに聞いてみよう)、どちらかと言えば今の私は、どこかにいるかもしれない「点」に向けて(NASAが地球外生命体に電波を送るように)何か送れたらいいな、と思っている。そうするためには「爆発」が必要なのかもしれないけど。超新星みたいに。

 最後に、新譜をほとんど買えなかった今年聴いた音源の中では、マンチェスターの新人バンドWU LYFのデビューアルバム、大牟田の2907831のアルバム、北九州のフォークシンガー、裏町ケンイチさんのアルバムが特に印象深かった事を記しておく。