TARJEELINGニューアルバム「Quiet Life」に関する覚書 第13回「トラックについて⑫『Quiet Life(After)』」

「Quiet Life」覚書、今回でトラックについての話は最後となります(連載自体はもう少し続きます)。
ラストトラックはいよいよアルバムのタイトルトラック。すなわちアルバムのメインテーマと言ってもいい楽曲についてです。

概要
本作収録のタイトルトラック「Quiet Life」3ヴァージョンのうち、これがオリジナル。
2018年度の講演から披露し始める。YoutubeSoundcloudでのリリースは現時点では行っていない。
楽曲・サウンド
1990年代にはいわゆる「ギターポップ」と呼ばれるサウンドのバンドが沢山登場し、私もその頃よく聴いていた。
2000年代の初めにTARJEELINGを始めるにあたってしばらくの間はそうした音楽からの影響を意図的に出さないようにしてきたのだが、
ここ数年徐々にその影響を解禁してきており、今回の「ある構図」やこの曲では完全にギターポップな楽曲を作ることとなった。

タイトル・歌詞
覚書の第1回に書いたように、この曲を作る事によってアルバムの構想がまとまったといってもいい。
Aメロは「平穏な生活を満喫している(と思っている)者」と、彼に対する批判者との会話のようなやり取りになっている。
この手法は前作「Daily Colony News」の「ライナス&マイダス」という楽曲で試みたものだ。

「Daily Colony News」Facebook特設ページ
https://www.facebook.com/dailycolonynews/

こうした形式で歌詞を書くのは楽しい。また機会があれば試みてみたい。
この会話劇のような歌詞が、Bメロ、そしてサビの(和訳すると)「僕が本当に欲しいのは君との静かな生活だけ」という言葉とどう絡み合うのかは、是非聴いて確かめていただきたい。
今回本作のフライヤーなどで「この期に及んで『目先の平穏無事な生活』の維持に汲々とするこの国の人びと」云々という文句を記しているが、
この楽曲がそうした人々についての私の結論めいたものと考えていただいて構わない。
そして楽曲の最後の最後に、ちょっとした仕掛けを施している。
どういう仕掛けなのか、これもアルバムを聴いてのお楽しみだ(秘密が多くて申し訳ない)。
もし今後Soundcloudなのでこの曲を単独リリースするような事があっても、この「仕掛け」の部分はカットすると思うので、
ちゃんとアルバムを買って確かめてください。


※TARJEELINGニューアルバム「Quiet Life」発売記念講演!!
日時;2018年12月9日(日) 20時開講
会場;cafe and bar gigi(福岡市中央区清川)http://sound.jp/cafe-gigi/
料金;投げ銭制(要オーダー)
出演;TARJEELING/藤田進也/ATAMANAX/DISCHAAAGEEE
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