新曲「亀の歩みの説」の歌詞を掲載します。

 前回に引き続き、新曲の歌詞を掲載します。
 今回は「亀の歩みの説」という曲。ちょっとヘンなタイトルですが(昔高校の授業で漢文を習った際に「~の説」という題の文章を結構読まされた覚えがあります)、内容は割と真面目(?)です。
 ではどうぞ。

亀の歩みの説

作詞、作曲:聡文三

いつの間にか どこか遠いとこまで 来てたような
気がしてたけど ほんの数ミリの 旅路だった
たそがれ過ぎて 闇がこの身をそっと 包みだす
今日はここに泊る もう何度目の 夜だろう?

何をするにも 亀の歩みで まあ しょうがねえな
ウサギに負け アキレスにも 周回遅れさ
友達はみな はるか遠くのほうで きらめいている
ある者は今 闇の向こうでそっと またたいている

彼方へと 眼をこらした
見るはずのないものを見た
あの時の 思い込みを 手放せなかった

足元は いつもふらついてて ひざが笑う
一瞬の光も 眼が泳げば 見逃している
「あちらが立てばこちらが立たず」とは よく云ったものだ
何もかも 一遍に出来れば 苦労はしない

足あとは かすかに 確かに ついてるようだ
でも、それが何か? 一文にもならない 大足だなあ!
明日になりゃ 吹きすさぶ風が 跡形もなく
消し去って 探しに来る奴も いないだろうが

その歩みを 止めるなかれ
無駄死にを 怖れるなかれ
その道が 見えてる者は ただ お前だけだ

いつの間にか どこか遠いとこまで 来てたような
気がしてたけど ほんの数ミリの 旅路だった
何にしても 亀の歩みで まあ しょうがねえな
今日はここで眠る
おやすみ。