Virtual Interview with SOH BUNZOH about TARJEELING's Brand New Album "F1 Blues"(第4回)

本日2022年5月3日に発売されたTARJEELINGの新しいアルバム、「F1 Blues」。
一部ではキャリア最高傑作との声もある本作について語り尽くす連載企画、
「Virtual Interview with SOH BUNZOH about TARJEELING's Brand New Album "F1 Blues"」、
第4回はトラック4「狂いっぱなしの人生」についてです。
どうぞ!!

前回の内容はこちら↓
https://tagahillrecords.hatenablog.com/entry/2022/05/03/201302

TARJEELING 2022年ニューアルバム「F1 Blues」特集↓
https://tagahillrecords.hatenablog.com/archive/category/TARJEELING%202022%E5%B9%B4%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0%E3%80%8CF1%20Blues%E3%80%8D%E7%89%B9%E9%9B%86

本作の中で一、二を争うキャッチ―な楽曲なのが「狂いっぱなしの人生」だ。いわゆる額面通りのオルタナティヴ・ギターロックとでも言うべきサウンドに乗せて、ザ・ビートルズ、ザ・ブルーハーツウィーザーなどを想起させるポップなメロディーが炸裂する(そう言えば間奏のシンセの使い方は初期ウィーザーそのまんまだ)。
「とにかくコンパクトでポップなロックンロール曲を作りたかった、という動機のみで作ったような曲」と聡。確かに演奏時間は2分ちょっとと、ジングル的に挿入されるインストを除けば本作中一番短い曲だ。構成もシンプルで、何度か聴けばすぐに覚えて歌えてしまうような分かりやすさに満ちている。「本当はジーザス&メリーチェイン的なノイズ成分ももっと入れたかったのだけど、上手く行かなかったので編集でオミットした」そうだ―それはオミットして正解だったような気がする。
一方歌詞は前向きとも自暴自棄とも取れる―何せタイトルが「狂いっぱなしの人生」なのだ―のだが、聡によれば「私にしては肯定的なニュアンスに満ちた曲で、応援歌と言ってもいいくらい」なのだそうだ。
応援歌とおっしゃいましたが、ここに出てくる人物の人生はさほど明るいものとしてはお描かれていないように思いますが。
「いや、それは全くその通りですね」と聡は概念上の―何せ場所が脳内なので―身を乗り出して語った。「しかしですよ、上手く行って明るさに満ちた人生を応援する必要があるでしょうか?自分の現実がどうあれ、私はそうしたものを聴きたいとは思わない。」
確かにそうかも知れませんが、応援する対象に対して「狂いっぱなしの人生」というのは結構シニカルとも取れますね。
「健全なシニシズムとも言えますね…。ここに出てくる人物は自分たちが『祭りの後』のような時代を生きている、という認識があるのですが、生まれた時からそういう認識で生きている人は恐らくいない(笑)。何かが狂ってしまったがゆえにこうなってしまった、と感じているんです。で、これは人によるのかもしれませんが、個人的にはそうした認識を持っている人に対して『そんな事ないよ、人生これからだよ』みたいな事は言いたくないんです(笑)。と言うよりは、そうした言葉を放つ事が体質的に出来ない、というのが正確な所でしょうか。それよりは、『うん、君の人生は狂いっぱなしだね』とまず言う。その上で、そうした人生でも生きるに値すると思えるとすれば、それは何によってもたらされるのかを考える。そっちの方が自分の性に合ってるし、おためごかしの希望を語るよりは健全な気がするんです。」
(続く)

聡文三音楽活動30周年記念作品、
TARJEELING 6th Album 「F1 Blues」(品番:THCD-010)、
2022年5月3日発売!!!
全14トラック、2000円(税抜)。
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