レヴュー地獄

映画「ギミー・デンジャー」を観てきた

自分の音楽活動以外の事を久しぶりに書きます。 少し前の話になりますが、ザ・ストゥージズのドキュメンタリー映画「ギミー・デンジャー」を観てきました。 今回はそのお話を。 「ギミー・デンジャー」公式サイト http://movie-gimmedanger.com/ 予告動画 こ…

「人類が永遠に続くのではないとしたら」加藤典洋著 感想文

数年前、「世界激場」というイヴェントの最終回を行った際、お客さんに渡すパンフレットの中に「私が脱原発を志向する本当の理由」という文章を書いた。 詳細はここでは記さないが、かいつまんで言えば、人間が「ちゃんと」滅びるためには原発は止めなければ…

映画「犬に名前をつける日」を観ての感想

東日本大震災のあった年から、被災動物を救う活動をしている団体に義援金を送っている。 貧乏人の身ゆえ、毎月ごくわずかな額を送っているだけだし、いわゆる「救援活動」を行っているわけでもないのであんまり大っぴらにするのも恥ずかしいのだけど。 その…

一人称と二人称

最近はいわゆる「地元のインディーシーン」との交流もほとんどなくなってしまったので、誰がどういう動きをしているかとかどのバンドが音源を出したかという情報はまるで入ってこなくなってしまった(ま、それってこっちとしても今それほど欲しい情報ではな…

「無力さ」という誇り

先週末の夜、テレビ番組「SWITCHインタビュー 達人達」を観た。 今回は内田樹氏と能楽師の観世清和氏の対談。 内田氏に関しては、日頃からブログやtwitterで発言されている内容と大体同じ話だったので、正直驚きはなかった(面白かったけど)。 対する観世氏…

『風立ちぬ』鑑賞後の妄想炸裂架空対談

過日、宮崎駿監督による映画『風立ちぬ』を鑑賞してまいりました。今回は感想を、架空のキャラクター、マイダス&ライナスによる対談という形式で書いてみます。 掲載に当たって注意事項が2つ。まず、ネタバレがあります。また、映画の主人公堀越二郎につい…

「あまちゃん」の批評性について

今更私が言う事でもないですが、「あまちゃん」の勢いが止まりません。東京編になっても相変わらず高視聴率をキープしているし、twitterのタイムラインでもオンエア時間の直後はあの台詞の元ネタは何だ、今日のミズタク(松田龍平演じるマネージャーの愛称)…

映画『選挙2』を観て(&その後の想田監督のトークイベントに参加して)考えた事

昨日、KBCシネマに話題の映画『選挙2』を観に行った。 実はこの日は監督である想田和弘さんの舞台あいさつも終演後あり、会場を変えて(世界激場でお世話になったart space tetraです)トークイベントもあるという「想田ちゃん祭り」状態(笑)。 ええ、全部…

映画「ブタがいた教室」を観た

ゴールデンウィーク中にテレビでやっていた「ブタがいた教室」を録画していたのだが、先週末やっと観る事が出来た。 内容についてはご存知の方も多いかもしれない。ある小学校で新任教師が、食べる事を前提に受け持ちのクラスでブタを飼育させた実話を元にし…

近況&映画感想&告知

最近は本コラムもtwitterもろくすっぽ更新せずに不義理しておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 当方は結構充実しております。年明けからはじめた勉強が面白いというのもあるし、音源作り(まだ各トラックの部品を作っているような段階だけど)もあ…

ライヴ観戦記:2012年6月26日 佐野元春 and the COYOTE BAND @ZEPP FUKUOKA

昨日、ZEPP FUKUOKAにて行われた、佐野元春 and the COYOTE BANDの福岡公演を観に行った。 随分久し振りである。前回観に行ったのがアルバム「THE SUN」発売時のツアーだったので、7~8年ぶりか。 ボックスセットやDVDアンソロジーのリリースはあったが、…

映画「ニーチェの馬」感想(2011年、タル・ベーラ監督、ハンガリー映画)

まず最初に白状しておくと、このハンガリー映画界で巨匠と目されるタル監督の作品を私は今まで一度も観た事がない。というか、この監督の存在自体知らなかった。 そんな映画門外漢が何故劇場に足を運んだかというと、邦題に惹かれたのと(笑:ちなみに原題を…

『怪人二十面相・伝』雑感

twitter にも書いたのだが、先週末TV放映された映画「K-20 怪人二十面相・伝」を観た。 この映画、原作は乱歩ではない。劇作家、北村想の手による『怪人二十面相・伝』が原作という事に、一応なっている。 実は私、劇場公開時には観に行かなかったのだが、公…

MORRISSEYはとんでもないものを盗んでいきました。みんなの心です。

え?何故「カリオストロ」のラストを引用したかって?アンコールでやった「FIRST OF GANG TO DIE」の歌詞に似たようなフレーズを見つけたからなんですけどね。 引用するとこんな感じです。 AND HE STOLE FROM THE RICH AND THE POOR AND THE NOT-VERY-RICH A…

映画鑑賞記「リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」

久し振りに映画館での映画鑑賞。 今回はマーティン・スコセッシ監督によるジョージ・ハリスンのドキュメンタリィ映画、「リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」。 二部構成で3時間半というなかなかの大作。そういえば、同監督が手がけたボブ・ディラ…

映画「精神」を観た

数年前、別の映画を観に行った際、この映画の予告編が流れていた。 観に行きたいと思いつつ叶わなかったところ、レンタル店にDVDが置いてあるのを発見し、早速借りる事にした。 ちなみにその前借りたDVDは『少年探偵団 BD7 vol5、6」。この落差(笑)。 この…

映画『ネコを探して』を観てきた

先日映画『100,000年後の安全』を観た際、同じ館で『ネコを探して』http://www.neko-doko.com/も上映されているのを見つけた。 猫者としてはこれは是非チェックしておかねばならない。 以前ならレンタルで降りてくるまで待ったかもしれないが、最近周…

小さな偉業

一昨日、移転したgigiへ、「DEADちゃんの脳内資産運用セミナー」を受講する。なんと今回で10回目との事。 考えたら移転してからはgigiへ初めて赴くのだ。以前より全然広くなっていて驚いたが、それよりも驚いたのはこの広くなったキャパがきっちり埋まった事…

CD評:月と専制君主/佐野元春

佐野元春がライヴなどにおいてしばしば過去の楽曲のアレンジを大胆に変えて演奏する事は、ファンにはよく知られた話である。 あまりに大胆すぎて、最初の歌詞が歌われるまで何の曲か分からない事も少なくない。筆者がよく憶えているのは、1989年のツアーで、…

サウンド オブ ミュージック

ハイみなさん、また映画の話しましょうね。昨日放映された「サウンド オブ ミュージック」ご覧になられましたか? ハリウッドのミュージカル映画の中でも名作中の名作、公開されてもう50年近くになろうとしますが未だに色褪せない、素晴らしいですね。 私な…

ジョン・レノンと東海林さだお

もはや世界的にお約束だが、今日はジョン・レノンが亡くなって30年目である。 30年前の今日、私は小学3年生。当然、ジョン・レノンのジの字も知らなかったというか、この事件で初めてジョン・レノンとビートルズの存在を知ったようなものだ。 普通の新聞など…

ライヴ観戦記~2010年11月20日 「谷川俊太郎 詩の朗読と音楽 武満徹をうたう」@都久志会館

昨日11/20(土)、都久志会館にて行われたブックオカhttp://www.bookuoka.com/のイヴェント「谷川俊太郎 詩の朗読と音楽 武満徹をうたう」に行ってきました。 まず最初にお断りというか言い訳ですが、私谷川さんも武満さんも勿論作品はいくつか知ってますけど…

号泣。

先日亡くなったTIME MARKET主宰、藤井よしえさんの追悼ライヴが昨夜行われ、私も行ってきました。 私は根が人非人なんで(笑)、基本悲しくて泣くとかいう事はないです(あ、動物ものは別)。 人が亡くなった時とかも、ただひたすら落ち込みはするけど涙は流れ…

誰も触れない4人だけの国

昨夜、NHKの音楽番組「SONGS」にスピッツが出演しているのを見た。 いやあ、凄すぎて笑った。 あの「変わらなさ」は凄いを通り越して異常だ。人間、ああも変わらずにいられるものだろうか。 私がスピッツの存在を知ったのは彼等がメジャーデビューした年の終…

どうしたらこんな傑作が作れるのか、分からない。

少し前、クリント・イーストウッド監督の映画「グラン・トリノ」が公開された際、恐らく向こうの映画誌か何かの評からでしょう、こんな賛辞が宣伝文句に使われているのを観た覚えがあります。 (正確な表現は忘れましたが)「どうしたらこんな傑作が作れるの…

ベーシックな事を、分かりやすく

昨日買い物に行った際、天神の丸善に足を伸ばした。 実は丸善は今週一杯で閉店し、来春博多駅にオープンするらしい。 う~ん、紀伊国屋に続いてまた大型書店が天神から消える。 私にとっては「書店が減る=街がつまらなくなる」事なので(苦笑)、ただでさえ…

その後の大牟田ナイト

昨日は大牟田ふじへライヴを観に行った。 そう、もはや伝説と化しつつあるイヴェント、「大牟田ナイト」が行われたハコである。 今回はゴールデンブラザーズ以外、どんなバンドが出るのか何も知らずに行った。 これは、「敢えて知らずに行った」というよりは…

まあ「頑張って試聴する」事自体が正に「新しいものを理解しようと躍起になってる」事じゃん、と言われたら一言もないのだが(笑)。

私がよくチェックするブログに、今回面白い記事が載っていました↓。 http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20100523/1274631061 いつになく私の専門(?)の音楽に関連したネタという事で興味深く読んだのですが、 今回はその中で触れられていた「感性の保…